日本共産党の畑野君枝議員は24日の衆院文部科学委員会で、前文科副大臣の亀岡偉民復興副大臣と藤原誠文科事務次官が、宮崎県の学校法人「豊栄学園」から接待を受けた記録を確認したと「しんぶん赤旗」が報じたことを取り上げ、文科省に対し、省内だけでなく学園側も調査すべきだと迫りました。

 畑野氏は、藤原次官が学園側から接待を受けたのは「大臣が説明している1回だけか」と追及。萩生田光一文科相は「1回は東京・赤坂で、亀岡議員から藤原次官に電話があり、行って(学園理事長と)名刺交換したのは確認している。それ以外については調査している」と答弁しました。

 本紙は22日付で、学校法人「豊栄学園」の理事長らが、2015~19年末に亀岡氏と少なくとも14回会食し、藤原氏も官房長だった15年、17年に会食に同席したとする記録を確認したと報じました。記録によると、学園側が総額約95万円を支払ったとされ、1回の1人あたりの金額は約1万~2万8千円になる計算です。

 藤原氏は「亀岡議員が払うと言ったため、議員が負担したものとの認識だ」と文科省の調査に説明しています。畑野氏は、本紙記事をもとに「亀岡氏が出したという話にはならない」と強調。萩生田文科相が「次官就任後に会った事実は全くないと確認している」と述べたことについても、記事で藤原氏は就任後も亀岡氏、学園側と複数回会ったと記されているとして、「相手の学園、理事長にも当然、詳細を聞き、調査をすべきだ」と求めました。

 萩生田文科相は「まずは省内で事実関係を確認し、その後対応を考える」と答弁。畑野氏は「行政がゆがめられたことはなかったのか解明が必要だ」と求めました。

(しんぶん赤旗 2021年3月25日付)

 

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【2021年3月24日衆議院文部科学委員会議事録(抜粋)】

○畑野委員 最後に、萩生田文部科学大臣に、先ほどの議論のことについて、私も、通告しておりませんが、一言質問いたします。
 藤原誠文部科学事務次官が、前文部科学副大臣の亀岡偉民復興副大臣に同席し、文部科学省から補助金を受けている宮崎県の学校法人豊栄学園から繰り返し接待を受けていたという記録が明らかになった問題について伺います。これは、三月二十二日付しんぶん赤旗の報道によるものです。
 先ほど大臣が、藤原氏は赤坂で会ったという話などをされていましたが、これは何年のことですか、一回だけですか。しんぶん赤旗では、二〇一五年十一月と二〇一七年十一月に会っているという記録がある、会食をしていると言っておりますけれども、いつですか。
○萩生田国務大臣 先ほどもちょっと答弁しましたけれども、あらかじめ予定されていた会合で日程などに記載がされているものじゃなかったので、今、その記事を根拠に、記憶をたどりながら、本人がいろんなことを調べております。
 一回は赤坂で、先ほど申し上げたように、亀岡さんから電話があって、出てこれないかと言われて、役所から行った、そこで名刺交換したということは確認しておりますが、それ以外につきましては、現在、詳細をきちんと調査をしているところでございます。
○畑野委員 金額も、これは、一回の一人当たりの金額、約一万円から二万八千円になる計算というのは、学園側が出していると読み取れるわけですね。ですから、亀岡氏が出したとかいう話にはならないことだというふうに言わなくてはなりません。
 また、事務次官のときも複数回会ったと記されています。この点もしっかりとつかんでいただきたいと思います。
 その点で確認ですけれども、補助金を出している相手の学園また理事長からも当然詳細を聞き、調査すべきだと思いますが、いかがですか。
○萩生田国務大臣 まずは省内で事実関係をしっかり確認して、その上で対応を考えたいと思います。
○畑野委員 教育課程特例校にその後指定されている、あるいは、私立高等学校産業教育施設整備費の補助金約二千四百万円の交付がされている。こういったことで行政がゆがめられたことはなかったのか、その解明が求められているというふうに思いますので、大臣にもそのことを求めると同時に、左藤委員長、資料も求めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○左藤委員長 まず、それは検討します。
○畑野委員 以上で終わります。