3月25日の衆院文部科学委員会で、新型コロナウイルスの影響で1年程度の延期が決まった東京五輪・パラリンピックについて今後、選手の声や新型コロナ対策の専門家の意見を聞くことが必要であると指摘しました。

  3月22日の国際オリンピック委員会(IOC)臨時理事会での大会延期の提案は「世界の選手が声を上げたことによるもの」だとし、今後は「新型コロナ対策の専門家の知見を聞く場も必要」と、橋本聖子五輪担当大臣に求めました。

  橋本五輪担当大臣は「そういうご指摘は、もっともだと思う。環境を整えていかないと、選手は不安が不満になりモチベーションを保っていけない」と述べました。また、「新型コロナウイルスに関しての総合対応推進チームを通じ、専門家の紹介、各国の情報共有、いま何が適切なのか発信する」とともに、「アスリートの不安を払拭(ふっしょく)するために全力を挙げることが重要」と答えました。

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【議事録】

○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。  文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律案について伺います。  この法案を審議するに当たっての大前提は、新型コロナウイルス感染症の対策の問題です。  きのうも伺いましたが、まず最初に橋本聖子オリパラ担当大臣に伺います。  新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を理由に、オリンピック・パラリンピック東京大会開催の延期を含めて、IOCは、三月二十二日の臨時理事会で、大会組織委員会や東京都と協議し、四週間以内に結論を出す方針を決めました。これは、世界の選手が声を上げたことによるものだというふうに私は思います。  そして、昨晩、三月二十四日、安倍首相が国際オリンピック委員会のバッハ会長に七月開催の東京五輪を一年程度延期するよう提案をされた、バッハ会長も同意し、遅くとも二〇二一年夏までに開催することで合意をしたというふうに報道されました。その電話会談のときに、大会組織委員会会長と東京都知事と、そして橋本大臣もいらしたということです。  私は、今後一年程度延期をしたときに、やはり、アスリート、選手の皆さん、いろいろな思いがあると思います。また、新型コロナ対策の専門家の皆さんの知見をきちっと聞くという場も必要だと思うんです。こういったことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○橋本国務大臣 ありがとうございます。そういった御指摘、もっともだというふうに思っております。  昨夜のIOCバッハ会長と安倍総理の電話会談にも、私、同席をさせていただきました。世界各国のコロナウイルスの感染拡大によって厳しい状況にあるということの中で、一年程度の延期というものを総理が提案いたしまして、そして、バッハ会長からは、一〇〇%合意をするということで一致を見たということになります。  その中で、アスリートの視点で御質問いただいたというふうに思うんですけれども、私も、元アスリートとして、やはり大変な不安だった状況であります。それを、何とか早くに、どのぐらいの時期かということだけでも決めてほしいというのが各国のアスリートや関係者の声だったというふうに承知しております。  その中で、この段階でおおむね一年程度ということで大体の時期が決まったということは、非常に安心をされているんだというふうに思いますけれども、ただ、不安が解消されても、今度は、すぐにそういった状況を、しっかりと環境整備を整えていかないと、選手は不安が不満になってしまってはモチベーションが保っていけない、そして最高のパフォーマンスを発揮することができないということが今度の課題になってくるというふうに思います。  その中で、今、タスクフォースがありまして、政府としても参加をさせていただいております。今後、やはり、コロナウイルスに関しての総合対応推進チームを構築させていただいておりますので、そういったところを通じながらコロナウイルスの専門家を御紹介したりですとか、各国の状況をしっかりと情報共有して、今現在何が適切なのかということを発信するということを同時にしながら、アスリートの不安というものを払拭するために全力を挙げていくことが重要であるというふうに思っておりますので、この点について、御指摘のとおり、しっかりとやっていきたいというふうに思います。     〔委員長退席、馳委員長代理着席〕

○畑野委員 ぜひしっかりと進めていただきたいと思います。  あわせて、新型コロナウイルス対策によって、イベント自粛の影響による公演の中止や延期などが出ております。文化芸術団体の皆さんが本当に暮らしに困っていらっしゃる。役者、ミュージシャン、ヘアメーク、大道具、舞台監督、音響、照明、楽器の担当など、多くがフリーランスの皆さんで、そして、文化芸術活動の場また働く場を失っております。  この間、私もいろいろな方から伺ってまいりました。日本音楽家ユニオンの皆さん、五千二百人参加されておりますけれども、コンサート、ライブの延期、中止が相次いでいると。八百人の方にアンケートをとりましたが、中止、延期によって、キャンセル料はほとんど払われていない。ぜひ、自粛に伴う休業補償をお願いしたい。なぜならば、音楽のために頑張っていて、結婚せずに独身の方が多い。そうすると、子供のいる人への手当てというのはあるんだけれども、こういうふうに一生懸命やっている人への手当てがないと、悲痛な声が寄せられました。  また、各団体、日本マスコミ文化情報労組会議フリーランス連絡会、日本俳優連合、落語芸術協会、日本ベリーダンス連盟が記者会見をして、直接的な所得補償の支援を訴える。国際俳優連合や国際音楽家連合が、こうした日本の文化芸術団体が声を上げたことを全面的に支援するという声明を発表しております。  共通しているのは、このままでは日本の文化芸術の担い手が崩壊してしまうという危機感です。  先日、国会内で、新型コロナウイルスからライブ・エンタテイメントを守る超党派議員の会というのがございました。そこでも訴えられましたが、二月二十六日の安倍首相の自粛要請を受けて、ドームクラスから大、中、小まで全て中止、延期をしたという団体の訴えがありました。二月二十六日から三月一日まで、千五百五十公演、推計四百五十億円の損害、ほぼ一カ月分の収入を失ったと。ですから、多くがフリーランスなので、一カ月分の収入がゼロという人が多く生まれているということです。  また、文化芸術議連も開かれまして、勉強会の中では、十五の団体の要望書、十の団体の方が直接来られて訴えてくださいました。音楽、演劇、落語、芸能などあらゆる分野が、二、三月の公演がほぼ中止、延期になっている。経済的損失とともに、いつ再開できるのか先が見えない。チケットは、三月の中止公演は五千三百、延期は千七百程度という紹介もございました。そういう点での支援が本当に必要です。  文化庁に伺いたいんですけれども、芸団協の方からも直接お話を聞かれましたよね。大変参考になったと文化庁の方がおっしゃったということです。政府が今進めようとしている対策、関係者に伺いますと、一応説明は受けたとか、いや、全く知りませんという状況があるんです。各省庁にまたがると思います、厚生労働省や経産産業省や。でも、文化庁が窓口になって、文化芸術の方たちはこういう制度がありますよ、また更に要望があったら言ってくださいというふうに勧めていただく必要があると思うんですけれども、いかがですか。

○今里政府参考人 お答え申し上げます。  委員御指摘のように、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けまして、また、政府からのイベント等の自粛の要請も踏まえまして、文化芸術に係るさまざまなイベントや公演等に関しましても中止、延期等の自粛の決断がなされているものと認識しております。それにより、芸術文化の事業者あるいはフリーランスの方が非常に大きな影響を受けているということも承知をしているところでございます。  今も先生から御指摘がございましたように、政府全体として、こうした影響を受ける事業者の方々に向けては、各関係機関における経営相談窓口の設置、金融公庫等による緊急貸付・保証枠の拡充等の対応や、雇用調整助成金の特例措置の大幅な拡充などの対応がとられているところでございます。  私どもといたしましては、文化芸術イベントの開催を自粛している各団体から現状等をお聞かせいただきつつ、情報公開に努めているところでございますが、御指摘のように、芸術家それから文化芸術団体の方々に対しまして、これらの対応に対する情報をそれぞれのニーズに応じてわかりやすく発信してまいりたいと考えております。

○畑野委員 例えば、個人向け緊急小口資金等の特例というのがありまして、最大で緊急小口資金二十万円、それから総合支援資金、最大で六十万円、合わせて八十万円というのがあるんです。それで、一年後の償還時においてなお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができることとし、生活に困窮された方の生活にきめ細やかに配慮するというふうにあるんですね。  だけれども、じゃ、これは返せなくていいのかどうかというのはわからないわけですよね。きめ細やかに相談に乗るというんだったら、そういうのを文化庁がホームページやそういうのでも知らせて、やっていただきたいというふうに言っておきたいと思います。  萩生田光一大臣に伺いたいと思うんです。  文化芸術議連でも、緊急決議を上げまして、これはもう政府に持っていこう、本当に補填や支援を求めようというふうに超党派で今なっております。大臣のところにも届くと思うんです。  貸付けだと、先の見通しが立たないと不安で借りられないというふうになるんです。安倍首相は、政府として全て責任をとるとおっしゃってこられたんですね。であるならば、収入がゼロになって困窮しているフリーランスの人を補償する緊急の給付制度をつくるべきだと思うんです。  あわせて、海外の取組もぜひ研究していただきたいと思います。  フランスでは、アンテルミタンという芸術家専門の失業保険制度があります。全ての民間労働者が加入する失業保険制度の枠内で、技術者は過去十カ月、芸術家は十・五カ月の間に五百七時間の労働をしたことを証明すれば、みなし給与所得者として失業手当を受け取ることができる制度なんです。  ドイツの担当大臣は、文化イベントの中止を要請しなければならないとすれば、それは目下の状況が極めて異常な緊急事態であるためなのです、芸術家と文化施設の方々は安心していただきたい、皆さんを見殺しにするようなことはいたしません、財政支援や債務猶予に関する問題が起こるようであれば、個々の必要に対して対応してまいります、こうやって励ましているわけです。  ぜひ、こういったことを含めて、文化芸術にかかわるフリーランスを守るセーフティーネットの仕組みを検討するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○萩生田国務大臣 今回の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、政府全体として、フリーランスを含む事業者の方々に向けた各関係機関における経営相談窓口の設置及び金融公庫等による緊急貸付・保証枠の拡充や、小学校等の臨時休業により仕事を休まざるを得なくなったフリーランス等への休暇取得支援などの対策がとられているところでございます。  現在、新型コロナウイルス感染症の拡大は世界各国共通の問題となっており、それに伴って文化イベントの中止などの動きも世界的に広がっているものというふうに思います。  それぞれの国の新型コロナウイルス感染症の拡大状況や、その他の国内事情等に応じて各国の対応は異なるものと考えておりますが、今先生から御提案といいますか御紹介のあったフランスのアンテルミタンに係る制度は、フリーランスの芸術家等が一定期間まとまって労働していたことが証明できれば、その後しばらくの間仕事を失った場合にも失業手当を受け取ることができる保険制度のことを指すものと承知をしております。  いずれにしましても、今回のコロナによって日本の文化芸術の灯が消されるようなことがあってはならないと思います。  フリーランスの皆さんの働き方というのは文字どおり多種多様でありますから、なかなか、一人一人の収入減、損失というのを確定することはすごく難しいと思うんですけれども、しかし、どこかに所属して仕事をしていますから、そういう意味で、もう少し大きな枠で支援をしてさしあげて、その中で、一番働き方がわかっている皆さん方で支え合ってもらえるような仕組みは、ぜひ私は補正予算案を通じて提案していきたいと思っているんですね。  このままだと、業界からやめてしまう人たちが大勢出てくるというふうに思います。まさしく、コロナに打ちかった後にはこういった文化や芸術で心を癒やしてもらわなきゃならないわけですから、そのためにも、ちょっと厳しいですけれども、皆さんが諦めないで続けられるだけの環境づくりというものは文化庁と連携しながらしっかりやっていきたいと思いますので、引き続き努力したいと思います。     〔馳委員長代理退席、委員長着席〕

○畑野委員 日俳連の方は、フリーランスの芸能実演家に労災保険を、こう訴えもしているんですね。本当に、それぞれ各省庁と連携しながら、ぜひ萩生田大臣に頑張っていただきたいというふうに思います。  法案について伺います。  二〇一八年に、OECDとICOM、国際博物館会議が、文化と地域開発ということでガイドをつくりました。その中では、ミュージアムや文化遺産は地域発展を強力に後押しする大切な資産だというふうに言っております。また、ユネスコが二〇一五年に出した「ミュージアムとコレクションの保存活用、その多様性と社会における役割に関する勧告」でも、ミュージアムが社会において経済的な役割を演じ得ることや収入を生む活動に貢献することを認識すべきであると述べる一方で、ミュージアムの主要機能を損ねてまで収入の創出に高い優先度を与えるべきではないと指摘しております。  本法案は、文化財や博物館を観光振興や地域活性化に活用しようというものですけれども、その活用は、文化財の確実な保存、継承や博物館の本来の機能の発揮がしっかりと確保されてこそ図られるべきだと考えますが、いかがでしょうか。そうした趣旨を国の基本方針に反映させるべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

○萩生田国務大臣 本法案における文化観光を推進していく上で、文化財の確実な保存、継承や博物館等の文化施設が本来の機能を発揮することは必要不可欠な基盤だと考えております。  また、本法案は、文化の振興を起点として観光の振興と地域の活性化につなげ、これによる経済効果が文化の振興に再投資される好循環を創出することを目的として地域における文化観光を推進していくものですが、これによって更にこのような基盤を強化していくことができると考えており、このような趣旨については基本方針においても盛り込んでいくことを想定しております。

○畑野委員 法案の中で、地域計画を作成する協議会の構成員には、関係する住民、学識経験者が掲げられています。どのような人を想定しているのでしょうか。また、協議会を構成するに当たっては、地域住民の意向の反映や、文化財や博物館に関する学識経験者の知見を尊重するとの観点を基本方針に盛り込むべきではないでしょうか。

○萩生田国務大臣 地域における文化観光の総合的かつ一体的な推進を図るためには、地域の関係者がそれぞれの立場から意見を出し合い、お互い連携協力することが重要です。このため、本法案では、自治体が協議会を組織できることとしており、その構成員としては、関係する住民や学識経験者などの自治体が必要と認める者についても規定しているところです。  地域の住民の意見や、地域の文化財や文化施設等に関する学識経験者等の知見等を反映させることによって、地域の実情を踏まえ、地域に支えられた持続可能な形での文化観光を推進していくことができると考えており、このような趣旨につきましても基本方針にしっかり盛り込んでいくことを想定しております。

○畑野委員 最後に伺います。  博物館クラスター推進事業の対象となる計画は限られております。それ以前に、地域の博物館が置かれている現状に照らして、多くは、資料の収集、保管、調査研究、教育普及という博物館の本来業務の継続が危機的な状況に置かれて、学芸員の配置などの体制の強化も求められております。  博物館を活用しようとするなら、こうした現状の底上げこそ図る必要があるのではないでしょうか。

○萩生田国務大臣 そのとおりだと思います。  全国各地の博物館は、収集、保管、展示、調査研究、教育普及など、さまざまな活動を通じて地域の教育、学術、文化の発展に寄与していますが、そのうち少なくない博物館がさまざまな運営上の課題を抱えていると認識しております。  博物館の地域文化の発信や、学校や地域との連携を促進するための助成支援、学芸員の資質向上のための各種研修事業など、事業を着実に進めてまいりたいと思います。

○畑野委員 以上で終わります。