科学技術基本法改定案が2日の衆院本会議で採決され、日本共産党以外の賛成多数で可決されました。畑野君枝議員が1日の衆院科学技術特別委員会で反対討論に立ち、法案の目的にイノベーション創設の振興を加える改定は「基本法の性格を、産業に直結した成果を追求するものに根本的に変えるもの」と批判しました。

 同委員会での質疑で、現行法が基礎研究の重要性に触れながら、施行後25年、基礎研究のレベルを引き上げる約束は果たされなかったと指摘。基礎研究のレベルをはかる論文数の推移について、竹本直一担当相は1995~97年に3939論文で4位だった順位が、15~17年は3927論文、9位に低下したと認め「論文数が少なくなってきているのは事実」と述べました。

 畑野議員は、公的機関の研究開発費を95年度と17年度の比較で約217億円も減らし、科学技術関係費に占める競争的資金を倍増させるなど「選択と集中」政策の結果だと述べ、減らしてきた大学や公的機関への運営費交付金など、基盤的経費の抜本的増額こそ必要だと訴えました。

 内閣府に設置される「科学技術・イノベーション推進事務局」について佐藤文一審議官は、従来の総合科学技術イノベーション会議と統合イノベーション戦略推進会議の事務局を両方担うことになると答弁。畑野氏は、「一体化で、学術研究のまっとうな発展を願う声が届かなくなる」「安倍政権の成長戦略にあわせトップダウンで科学技術政策を進めるもの」と批判しました。

 軍事研究への総動員の仕組みとなると懸念する声を紹介し、大学や研究者の声を広く聞くべきだと求めました。