捕虜・抑留問題で新提案

捕虜・抑留問題で開かれた「日ソ共同宣言」60年の集い=19日、衆院第2議員会館(写真;赤旗提供)

捕虜・抑留問題で開かれた「日ソ共同宣言」60年の集い=19日、衆院第2議員会館(写真;赤旗提供)

 「日ソ共同宣言」調印から60年の19日、国会の衆院第2議員会館で「捕虜・抑留問題を中心に『日ソ共同宣言』60年記念の集い」(シベリア抑留者支援センターとシベリア立法推進会議が主催)が開かれました。元抑留者や遺族、専門家や関係者が参加、ロシア大使あいさつ(代読)もありました。

 池田幸一シベリア立法推進会議代表が主催者あいさつ。この中で、12月にロシア大統領が来て首脳会談が予定されているが、60年前と違うのはこの間、捕虜・抑留者の問題が階段でまったく触れられていないことだと指摘。 

 解決すべき課題として、民間も参加した日ロ共同の調査機構の設置、資料館の設置、歴史遺産の保存と伝承、元捕虜・抑留者の所持品・作品の返還、遺骨収集の体制の抜本的強化、両政府による追悼式典の開催、政府間協議の毎年開催、こうした事業実施のため1991年「日ソ捕虜・収容所協定」改訂の8項目を新たに提案しました。富田武成蹊大学名誉教授が問題提起を行いました。

 与野党の国会議員があいさつ。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員(厚生労働委員)は「シベリア特措法と基本方針にある抑留の全容解明などやらなければならない課題が残っている。8項目の提案の実現のために一緒にがんばっていきたい」と述べました。畑野君枝衆院議員もあいさつしました。

 

(しんぶん赤旗2016年10月20日(木)付け14面版掲載)