日本共産党の畑野君枝衆院議員は3日、神奈川県警本部(横浜市中区)を訪れ、県公安委員会が同日の会議で川崎市中原区でのヘイトスピーチ(差別扇動行為)を含むデモを許可したことに対して、抗議と遺憾の意を伝えました。

 要請には、椎葉かずゆき参院比例予定候補、あさか由香参院神奈川選挙区予定候補、党県議団の藤井克彦、君嶋ちか子、木佐木忠晶の3議員、党市議団の市古映美団長が同席しました。

 デモ申請をしているのは過去にヘイトデモを主催してきた人物。同人物はインターネット上で、今月5日に川崎市中原区で「日本浄化」と称するデモを行うと告知しています。

 要請で畑野氏は、反ヘイトスピーチ法が3日施行され、各都道府県警察長などにも通達が出されたことと、横浜地裁川崎支部が指定地域でのヘイトデモを禁止する仮処分決定を出したことを指摘。「公安委員会の決定は大変に残念です」と述べました。

 市古氏は、同法の趣旨を踏まえ、市議会は全員の賛同で市に断固たる措置を取るよう要望し、福田紀彦市長は「不当な差別的言動から市民の安全と尊厳を守る」として公園の使用を不許可にしたと説明。このような対応が広がるなかでの決定への憤りを訴えました。

 畑野氏は同日、仁比聡平参院議員の秘書とともに警察庁にも、厳格な対応を求めていました。

2016年6月4日(土)しんぶん赤旗