平時から統合部隊化へ

迎撃ミサイルで交戦も 畑野氏が指摘

(写真)質問する畑野君枝議員=8日、衆院安保法制特委

(写真)質問する畑野君枝議員=8日、衆院安保法制特委

 畑野氏は、自衛隊が行う「米艦防護」で、「平時」から日米の統合部隊化が進む危険を追及しました。

 戦争法案は自衛隊法に95条の2を新たに設け、米軍等の「武器等防護」を規定。この規定で「米艦防護」などで武器使用も可能と答弁しています。これは新ガイドラインで、平時から「各々のアセット(装備品等)を相互に防護する」としたことに対応したものです。

 畑野氏は、95条の2で「米艦に向かうミサイルを自衛隊のイージス艦が迎撃することはできるのか」と質問。防衛省の黒江哲郎防衛政策局長は「大臣が必要であると判断すれば可能性はある」と述べ、中谷元・防衛相もこれを認めました。

 畑野氏は、「イージス艦による武器の使用とはミサイルの迎撃以外に考えられない」と指摘し、「米軍の艦船と自衛隊のイージス艦が共同で行動している場合に『部隊同士』で防護するさいの武器の使用は、ミサイルの迎撃や、火器の使用も含まれることになるのではないか」と追及。黒江氏は「当然考えられる」と認めました。

 畑野氏は、自衛隊が「平時」から「米艦防護」を行う体制に組み込まれ、米軍と相手国との武力紛争の事態が進展し、日本政府が、集団的自衛権を行使する「存立危機事態」と判断すれば、武力行使を行うことになると強調。「自衛隊のイージス艦は、『切れ目なく』米艦防護を行う、まさに日米統合部隊がつくられることだ」と批判しました。

( 「しんぶん赤旗」2015年7月9日(木)付け )