鎌倉市の大手化粧品メーカー資生堂鎌倉工場で、長年偽装請負・偽装派遣で働かされ不当解雇された女性労働者7人が、同社と派遣会社に地位確認などを求める裁判の口頭弁論が5日、横浜地裁で開かれました。

5日資生堂裁判 報告する石井弁護士、右端は原告の池田和代さん

  原告弁護団の石井眞紀子弁護士が、資生堂の前田新造・現会長らの証人採用を改めて求めました。採用可否は、次回決定します。

  石井弁護士は、同社が解雇権乱用法理を脱法する為に原告らの地位を二転三転したと指摘。当時、取締役で意思決定の中心的役割を果たした前田氏の証人尋問は欠かせないと主張しました。

  また同社が、700人以上が働く同工場を2015年3月末に閉鎖すると発表した問題を指摘。利益拡大だけの為工場閉鎖を強行する姿勢は、原告7人に対するものと同様で「労働者を切り捨てることへのためらいも、何の反省も感じられない」と批判しました。

  裁判後の集会で、資生堂争議支援共闘会議の水谷正人代表委員は「工場閉鎖は雇用を奪い、地域経済を壊し、争議をつぶすもの。運動を強めて、閉鎖撤回と争議勝利を勝ち取ろう」と訴えました。