(9月18日付け赤旗から転載しました)

昨年9月に発足した電機産業の労働組合「電機・情報ユニオン」の第2回定期大会が16日、静岡県熱海市で開かれました。米田徳治委員長は、電機大手で相次ぐ13万人超のリストラとのたたかいのなかで組合員が倍増し、要求を大きく前進させていると報告し、「労働組合の真髄を発揮して運動をすすめよう」と呼びかけました。

2012091801_01_1電気情報ユニオン  (写真)団結して頑張ろうと唱和する組合員=16日、静岡県熱海市

1万人リストラがすすむNECでは、労組の門前宣伝や相談会を通じて、東京や大阪で12人が加入。8月末、同社と団体交渉を始めています。

大会は、リストラとたたかい、労働者の生活と権利を守る運動方針を決定。全労連に加盟することを決めました。

退職面談10回 「シリアに行け」「残業つけるな」 NEC労働者が告発

大会では、NECの都内の子会社で計10回もの面談で退職を強要され、電機・情報ユニオンに入った40代の男性が発言しました。紹介します。

5月に始まったリストラ面談は、私のすべてを否定するものでした。

上司から「君にやってもらう仕事はない」「会社に残っても困る」と言われ続けました。「会社に残ります」と答えても聞いてもらえず、たび重なる面談で精神的な苦痛を受け、眠れない日々が続きました。食欲もなく、食べても吐き気や腹痛がし、体重は5キロ以上も減りました。

面談を断ると、上司はメールで「あなたは子どもではないので、自分で責任を取ってください」と回答してきました。1週間ほどすると、突然、取締役と人事の責任者に呼び出され、面談が始まりました。長いときは2時間以上に及びました。

そして、「業務内容を変更し、外出できないようにする」などと言われました。給与は月7万円減り、生活が苦しくなります。早期退職制度(への応募)を断ると、「内戦状態にあるシリアや、北海道、沖縄に行ってもらう」と言われました。

10回にも及ぶ面談で、精神的に追いつめられ、自殺することも考えました。東京労働局の助言・指導で面談はなくなりましたが、毎日のように上司のパワハラが続くようになりました。

7月には上司の指示で残業になったにもかかわらず、「残業はつけるな。ゼロにしろ」と強要されました。さらに、朝、早めに会社に行くことを禁じられ、「会社には近づくな。敷地に入るな」とどう喝されています。

こんな毎日ですが、ユニオンに出合い、職場で同じように退職勧奨を受けた同志の励ましや助言のおかげで、何とか生きることができています。

10月から第2、第3のリストラも予想されます。私はNECの復活に向けて、業務に励み、働きやすく明るい職場づくりにまい進します。