福井県大井町での闘いが7月3日付赤旗に有りましたので、ここに転載します。

東京電力福島第1原発事故後、初めて再稼働へ動き出した関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町)。再稼働反対を訴えた抗議行動から一夜明けた2日、同原発の敷地前は、ひっそりと静まりかえっていました。(栗原千鶴)

大飯原発がある同町大島半島で住民に話を聞くと「おおい町が発展してきたのは原発のおかげだから」「仕事のこともあるし仕方ない」と言葉少な。一方、「もう原発の時代じゃないのかもしれない」と複雑な胸のうちを話す人もいました。

大井原発周辺に結集し抗議する人たち=7月1日午後

(写真)関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町)の原子炉再稼働に反対するために大飯原発周辺に結集し、抗議する人たち=1日午後、福井県おおい町

倫理観疑う

同町の僧侶、宮崎慈空さんは、再稼働に反対する立場を明確にしています。1日には、大飯原発下にある破砕帯の掘削調査を求める要請書を政府などに送付しました。「福島での事故原因も究明されていないのに、野田首相は大飯原発を『安全』と言った。裏付けのない安全だ。原発の再稼働と同時に、安全神話も再稼働させた。倫理観を疑う」と怒りをあらわにしました。

「この町の人たちは、原発が動いても、動かなくても、長い間、危険にさらされてきた」と話すのは同町に住む男性です。「何年かかってもいいから、原発をどこかに持っていってほしい。全国で立地地域に住む人は、同じ思いなんじゃないか」といいます。「“原発後”の時代に足をつっこんだ。いま福島の事故で、原発問題は全国の問題になった。政府も、国民も、みんなでエネルギーや雇用の対策を考えていくべきだと思う」

非暴力貫く

1日の敷地前での行動には、関西を中心に沖縄や山口、神奈川など全国各地から、数百人の市民が抗議にかけつけました。大量の機動隊が導入されましたが、市民らは非暴力で「再稼働反対」「暴力反対」と2日未明まで声をあげつづけました。

関西で活躍するロックバンドのボーカル、ヒデヨヴィッチ上杉さんは、6月30日の朝に駆けつけました。「再稼働は悔しいが、原子力ムラの人には終わりの始まりなんじゃないか。ここまでやれるのは福島のことを忘れていないという思いがあるから。これからです」と話します。

おおい町議会で、ただ一人、再稼働に反対してきた日本共産党の猿橋巧町議は「再稼働は残念だ」と悔しさをにじませました。「しかし、もう立地自治体と国が手を握れば何でもできる時代は終わった。その中での再稼働。相手も崖っぷちにおいやられている。原発ゼロをめざして力を尽くしていく」と語りました。