陸上自衛隊は12日、東京都板橋、練馬両区内の市街地でレンジャー行進訓練を実施しました。隊員らは、板橋区の戸田橋緑地から練馬駐屯地までの約6・8キロメートルを行進。白昼に行われた完全武装の訓練で、周辺は一時騒然となりました。

6月12日自衛隊訓練西台駅付近①

レンジャー訓練は、敵地に潜入し襲撃する任務を遂行できるよう鍛え上げる過酷な訓練です。行進したのは、東富士演習場(静岡県)での約3カ月にわたる訓練を終えた直後の陸上自衛隊第1普通科連隊の隊員17人。軍用リュックや小銃(弾薬なし)、銃剣を携行し、顔には迷彩塗装を施すなど実戦に近い装備となりました。

行進訓練のなか、沿道には抗議の意思を示す人、日の丸を振る人のほか、驚きや不安の表情で隊列を眺める人が並び、集団で散歩中の保育園児が武装した隊員の姿を見て泣きだす場面もありました。

訓練コースとなった都営三田線西台駅前や練馬駐屯地前では、訓練に反対する周辺住民らが大規模な抗議行動。「武装訓練反対」「地域を戦場にするな」とシュプレヒコールをあげました。

12日、報告を聞いたはたの君枝南関東ブロック比例予定者は「9条のある日本でなぜ軍事訓練が必要なのか。人殺しの訓練をしてきた隊員が、街に入っていくのは絶対に許せません。米海兵隊のオスプレイの配備問題、米軍厚木基地におけるFCLP問題と併せて『日米の動的防衛協力』、こんなアメリカいいなりで良いのか。憲法か、安保か・・どちらが21世紀の日本の羅針盤に相応しいのかが鋭く問われています。力をあわせて憲法9条が輝く平和な日本をつくりましょう」と述べていました。