京都、大阪、奈良にまたがる関西文化学術研究都市(学研都市)で巨大データセンター(DC)の建設計画が相次いでいます。NTTや関西電力、Colt(コルト)社など国内外企業が進出し住民の被害も出ており、京都府で13棟以上が稼働・計画されています。(京都・小林孝宏)
京都府精華町ではコルト社DCのディーゼル発電機の悪臭を伴う黒煙や70デシベル超の低周波騒音が問題になり、現在も黒煙が白煙に変わっただけで臭いや騒音問題はそのままです。
近隣企業で働く人は「風向きによって住宅街に流れ込み、ぜんそくのお子さんがいる家庭から『また引っ越さないといけないのか』と悲痛な声が上がっている」と話します。
恩恵ない箱
DCは少人数で運営できるため雇用効果も小さく、「恩恵なき巨大なハコ」とも言われる一方、膨大な電力を消費するため温暖化防止にも逆行します。
判明している府内の計画(表)だけで575メガワットを超えています。一般家庭の消費電力に換算して110万世帯分=京都府内全世帯数に匹敵します。
建築基準法には「データセンター」の用途区分はなく「事務所」等として扱われるため、進出が容易になっています。大気汚染防止法で非常用発電機の排煙規制が1987年以来「当分の間」適用外とされたまま放置されています。
さらに、岸田政権の「デジタル田園都市国家構想」によって、研究機関しか認めていなかった学研都市に進出が認められ、災害に強く適地だとして計画が相次ぐことになりました。
実態を告発
日本共産党の畑野君枝衆院議員や山添拓参院議員が精華町の事例も紹介しながら実態を告発。住環境などを守るために「ゾーニング(用途地域指定)」や、稼働前に「環境アセスメント」を義務付けるなど、規制強化を求めました。
精華町では、竹川増晴党町議の議会質問に、副町長が「新規建設は基本的に認めない」と答弁するなど、積極誘致から規制へと方針転換させました。隣の八幡市では亀田優子府議候補が住民とともにDC進出から環境を守る運動に取り組み、国や自治体による規制強化を求めています。
(しんぶん赤旗2026年7月6日【地方総合】)