JR東海によるリニア中央新幹線(東京・品川―名古屋間)建設工事の影響を懸念する住民らが原告となり、工事実施計画の認可を取り消すよう国に求めている「ストップ・リニア!訴訟」差し戻し審の口頭弁論が26日、東京地裁(衣斐瑞穂裁判長)でありました。原告側の弁護士が意見陳述し、認可の前提となった環境影響評価が不十分な実態を明らかにしました。
差し戻し審の原告は、愛知県でリニア工事の残土を搬出する車両の運行経路から200メートル以内に住む2人、神奈川県の相模川を水源とする水道を利用している34人です。
半田虎生(とらい)弁護士は、環境影響評価の必要性について「調査・予測・評価の手続きにより、可能な限り環境負荷を低減し、最善の措置をとることができる」と指摘しました。
未着工となっているリニアの静岡工区について、関島保雄弁護士は「処理が必要な要対策土(有害残土)が発生することは、南アルプスの地質構造からも明らかな事実だ」と強調。1地点の調査結果だけで「指定基準に適合しない自然由来の重金属等や酸性化のおそれのある土壌は確認されなかった」と同社が判断し、要対策土に関する環境影響評価を行わずに認可を得た事業だと批判しました。
この日、国会内で開かれた報告集会には、日本共産党の山添拓政策委員長・参院議員と畑野君枝衆院議員が参加しました。
(しんぶん赤旗2026年6月27日【社会】)