JR東海によるリニア中央新幹線(東京・品川―名古屋間)建設工事の認可を取り消すよう住民らが国に求めている「ストップ・リニア!訴訟」控訴審の口頭弁論が21日、東京高裁(吉田徹裁判長)でありました。原告側の関島保雄弁護士が意見陳述を行い、静岡工区で発生する要対策土(有害残土)の処理方法が認可時の環境影響評価書に不記載だったと批判しました。

 未着工となっている静岡工区では、南アルプスの山岳地帯を横断するトンネルの掘削が計画されています。2023年8月にJR東海は、ヒ素やフッ素などの重金属を含む要対策土が出ることを静岡県に報告。要対策土の置き場を設ける計画を公表し、25年にはオンサイト処理(無害化)案を提示しました。

 同工区の環境影響評価について、関島弁護士は「JR東海は『指定基準に適合しない自然由来の重金属等や酸性化のおそれのある土壌は確認されなかった』と記述していた」と指摘。長野県豊丘村でも住民との約束に反して要対策土の埋め立てを計画するなど「詐欺的だ」と述べ、不十分な内容の環境影響評価に基づく認可は「却下するべきだった」と強調しました。

 国会内で開かれた原告側の報告集会には、日本共産党の畑野君枝衆院議員が参加しました。

(しんぶん赤旗2026年5月23日【社会】)